上映作品

バルト三国の映画

杉原千畝の決断

 
 

■原題:Sugihara:Conspiracy of Kindness/英題:Sugihara:Conspiracy of Kindness
■監督:ロバート・カーク(Robert Kirk)
■1999年 アメリカ/日本■103min■字幕:日本語
■言語:英語(English)

    2月10日(日)16:30〜/12日(火)14:00〜

杉原千畝の決断 トークショー

※トークショーの開催は、2月10日(日)16:30〜の回のみです。詳細は上記の【トークショー情報】をご覧ください。


ストーリー

第二次大戦中の1940年、再三におよぶ外務省からの訓令遵守の命令に背き、ナチスの迫害からリトアニアのカウナスに逃れてきた多くのユダヤ人難民に大量のビザを発給して、約6千人の命を救った外交官・杉原千畝(1900-1986)。豊富な資料による検証、そして実際に杉原ビザに救われたユダヤ人や、歴史学者、遺族の証言から、“命のビザ”の真相と、人道主義を貫いた彼の実像に迫る。


作品紹介

“ナチスから多くのユダヤ人を救った外交官”として知られている杉原千畝の人となりに、ヒューマニズムの観点からではなく、激動の20世紀前半史という大いなる俯瞰から迫った珠玉の歴史ドキュメンタリー。
映画は、日露戦争を契機とする日本とユダヤの関係を紐解くところから始まり、数々の歴史的検証や証言を得ながら、杉原の生い立ちや外交官としての足跡、そして外務省の命令に背きビザを発給し続けた、あの運命の日々に肉薄してゆく。たとえばソ連が杉原を怖れるきっかけとなった北満鉄道買収の話は、彼の類稀なる外交手腕を物語り、揺るぎなきヒューマニストである以上にそんな“諜報の天才”であったからこそ、あのような偉業も成し遂げえたという歴史の真実が伝わってくる。また、多くの命が決して杉原1人の力だけで救われたわけではないことも我々は知っておくべきだろう。
戦後、杉原は外務省に解雇され、不遇の人生を送ったが、ビザの件について多くを語ったり、不平を口にすることはなかったという。人生をただ実直に生き抜いた1人の人間の晩年の姿に、胸が熱くなる。 (栗本)