上映作品

北欧ミステリ特集

湿地

 
(ジャパンプレミア)
 

■原題:Mýrin■英題:Jar City
■監督:バルタザール・コルマウクル(Baltasar Kormákur)
■出演:イングヴァール・E・シーグルソン(Ingvar Eggert Sigurðsson)/Ágústa Eva Erlendsdóttir/Björn Hlynur Haraldsson/Ólafía Hrönn Jónsdóttir
■2006年 アイスランド・デンマーク・ドイツ■93min■言語:アイスランド語(Icelandic) ■字幕:日本語
■2006年アイスランドアカデミー(エッダ)賞最優秀作品賞ほか5冠

        [ユーロスペース]  2/7(土)14:00〜  2/9(月)21:10〜  2/13(金)14:00〜



ストーリー

レイキャビク警察捜査官エーレンデュルは、荒れた生活を送る娘に日々頭を悩ませている。ある日、北の湿地にあるアパートで一人の男が他殺体となってみつかった。
アメリカ帰りの同僚オーリが、行き当たりばったりの典型的なアイスランドの殺人だ!と息巻く中、エーレンデュルは机の引き出しの裏に隠されていた一枚の写真を発見する。荒涼とした墓地に立つ十字架はいったい何を目的に撮られたのか。そしてその十字架の主とは?次第に明らかになる被害者の過去。事件は長く埋められていた真実をあぶり出し、やがて思いもよらぬ結末へとたどり着くのだが…。


作品紹介

英題”Jar City”とは “ガラス容器の街“というほどの意味である。が、その意味するところは重い。(原題”Myrin”は邦題とおなじ“湿地”という意味)
人口30万人強のアイスランドでは、さかのぼれば人々はなにかしら繋がっているといわれている。そんな中で事件は起きた。
メインストーリーと並行してエーレンデュルと娘との不安定な関係も描かれている。アイスランドという国が背負った暗い宿命が、しかしながら静かに二人の心を溶かしてゆくのだ。
原作は今や世界的ベストセラーである犯罪捜査官エーレンデュルシリーズの第3作『湿地』である。作者アーナルデュル・インドリダソンは本作とシリーズ4作目の『緑衣の女』で2年連続のガラスの鍵賞(スカンジナヴィア推理作家協会)受賞という快挙をなしとげた。
監督バルタザール・コルマウクルはアイスランドを代表する監督の一人で近年ハリウッドでも活躍している。2008年にはインドリダソンが脚本を担当した”Reykjavik Rotterdam”(未)で俳優として主演し 『湿地』に続き共同作業をしている。この作品は2012年、ハリウッドでコルマウクル自身が監督しマーク・ウォルバーグ主演でリメイクされている。(『ハード・ラッシュ』(2012) )その他の代表作に”101 Reykjavik”(未/2000)、『2ガンズ』(2013)、『ザ・ディープ』(2013)などがある。(大竹)