上映作品

監督特集

リメイク

 
(ジャパンプレミア)
 

■原題:Remake■英題:Remake
■監督:アンドレアス・エーマン、ペール・ガヴァティン (Andreas Öhman, Per Gavatin)
■出演:リサ・ヘンニ(Lisa Henni)/マッティン・ヴァルストレム(Martin Wallström)/Lucas Hazlett
■2014年 スウェーデン■73min
■言語:スウェーデン語、英語(Swedish, English)
■字幕:日本語・英語【With English subtitles】

        [ユーロスペース]  2/8(日)19:00〜  2/10(火)21:10〜  2/12(木)14:00〜


ストーリー

リサは、彼女が経験するすべてを映像に記録し続けている。恋人のマッティンは呆れながらも、なんとかそれに対処できるようになっていた。付き合い始めてから2年後、ふたりは休暇でニューヨークを訪れ、いつものようにケンカをしながらも、楽しい時間を過ごしていた。ある日、リサが夜の町へ出かけようと提案すると、疲れていたマッティンは、彼女をひとりで行かせ、借りているアパートに先に帰ってしまう。リサは彼の態度を責めるが、取り合ってはもらえない。
ひとりで街をぶらついていたリサは、カメラに偶然映り込んだルーカスに、なぜ自分を撮るのかと問いつめられてしまう。しかし、話をする内に意気投合し、リサはルーカスと夜の町に繰り出す。そして、ルーカスに惹かれて行き…。


作品紹介

アンドレアス・エーマン監督の長編第3作目は、『ビッチハグ』に脚本のコンサルタントとして参加していたPer Gavatinとの共同脚本、及び共同監督作品。『シンプル・シモン』のマッティン・ヴァルストレムが出演している。
エーマン監督の短編"MY LIFE AS A TRAILER"(未/2009)で俳優が交代でお互いを撮影したシーンの手法を、長編映画に取り入れた。脚本はセリフなしのアウトラインのみで、俳優の名前がそのまま役名になっている。実際に俳優がSONYのデジタル一眼レフカメラα77を使用し、ニューヨークでゲリラ的に撮影された。
POV(ポイント・オブ・ビュー)のスタイルは、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)や「パラノーマル・アクティビティ」シリーズなど、ホラーで使われることが多いが、これをラブストーリーに採用したのが斬新。それぞれのキャラクターが撮影している映像は、その人物の心情や、撮影対象との関係性をよりリアルに感じさせ、ふたりの男性の間で揺れるリサの姿が赤裸々に描かれて行く。そして、その時間軸が曖昧な構成は、ストーリーにスパイスを効かせ、本作をより魅力的なものにしている。
『ビッチハグ』ではニューヨーク滞在を偽装するという設定だったが、本作では実際にニューヨークで撮影されているというのもおもしろい。そして、イェニファーにクリスティンにリサと、ヒロインがみんなブロンドなのを見ると、監督の好みなのかも?(細川)